「ゲップが止まらない」は胃がんのサイン?市販薬で様子を見てはいけない危険な症状とは

大阪市平野区のやまおか内科クリニック、院長の山岡祥です。皆さんは、日常の中でこんな症状に悩まされていませんか?

「食事中や食後に関わらず、頻繁にゲップが出る」
「ゲップが出そうで出ない、胸のつかえ感がある」
「市販の胃薬を飲んでいるけど、なかなかスッキリしない」

「早食いしたからかな?」「炭酸を飲んだからかな?」 そう思って放置してしまう方が多いのですが、実は「止まらないゲップ」は、胃がんを含めた消化器疾患の重要なサインかもしれません。

今回は、消化器内視鏡専門医の視点から、「なぜ悪い病気でゲップが出るのか」という理由と、「市販薬で様子を見てはいけない理由」について詳しく解説します。

1. そもそも、なぜゲップが出るの?

通常、ゲップ(曖気あいき)は胃の中に溜まった「余分な空気」を口から出す生理現象です。

  • 食事と一緒に空気を飲み込んでしまった(呑気症)

  • 炭酸飲料を飲んだ

  • 早食い、話しながらの食事

これらが原因であれば、一時的なものであり心配はいりません。 しかし、「生活習慣を変えても治らない」「苦しいほどの回数が出る」場合は、胃の中で何らかの異常が起きている可能性があります。

2. ゲップが知らせる「胃がん」の可能性

「胃がんでゲップが出る」と聞くと意外に思うかもしれません。しかし、がんが進行すると、物理的にゲップが出やすくなるメカニズムが存在します。

① 胃の出口が狭くなる(幽門狭窄)

胃の出口(幽門)付近にがんができると、食べ物の通り道が狭くなります。すると、食べた物が胃の中に長時間停滞し、異常発酵を起こしてガスが発生します。 行き場を失ったガスは、食道へと逆流し、頻繁なゲップとなって現れます。

② 胃の動きが悪くなる

がんによって胃の壁が硬くなると(スキルス胃がんなど)、胃の伸縮性が失われます。少しの食事や空気で胃内圧が高まり、空気が押し出されてゲップが頻発することがあります。

⚠️ 要注意!危険な組み合わせ

もし、ゲップに加えて以下の症状がある場合は、
早急に検査が必要です。

  • 🛑
    体重が減ってきた
  • 🛑
    黒い便が出る(タール便)
  • 🛑
    食欲がない、すぐお腹いっぱいになる

3. 「市販薬」が危険な理由(マスキング効果)

私が一番懸念しているのは、「市販の胃薬で症状を抑え込んでしまうこと」です。

ドラッグストアには優秀な胃薬がたくさん売られています。「スーッとする薬」や「消化を助ける薬」を飲めば、一時的にゲップや胃の不快感は消えるかもしれません。 しかし、これは「治った」のではなく「症状を感じなくなっただけ」です。

これを医学用語で「マスキング(覆い隠す)」と言います。

薬で痛みを誤魔化している間も、もし原因が「がん」であれば、病気は水面下で進行し続けます。 「薬が効かなくなってきたな」と思って受診した時には、すでに進行がんになっていた……というケースは、残念ながら珍しくありません。

「2週間以上、市販薬を飲んでも改善しない」 これが、専門医を受診すべき絶対的なタイムリミットだと考えてください。

4. がん以外で考えられる病気

もちろん、ゲップの原因すべてが「がん」ではありません。以下のような病気も隠れています。

① 逆流性食道炎

胃酸が食道へ逆流する病気です。酸っぱい水が上がってくる(呑酸)だけでなく、ゲップが頻繁に出るのが特徴です。

② 機能性ディスペプシア(FD)

最近増えている病気です。内視鏡で検査しても「がん」や「潰瘍」などの異常はないのに、胃の動きや知覚過敏によって、胃もたれやゲップが続く状態です。 ストレスが大きく関わっていると言われています。

③ ピロリ菌感染

ピロリ菌がいると慢性胃炎になり、消化機能が低下してガスが溜まりやすくなります。ピロリ菌は胃がんの最大のリスク因子ですので、検査と除菌が必須です。

5. 答えは「胃カメラ」でしか分からない

ここまでの話で重要なのは、「軽い胃炎」も「機能性ディスペプシア」も、そして「早期の胃がん」も、症状だけでは見分けがつかないということです。

「ただのゲップだから大丈夫」と自己判断せず、一度胃の中を見て、「悪いものがない」ことを確認することが何よりの安心薬になります。

当院の「苦しくない胃カメラ」

「胃カメラはオエッとなるから嫌だ」という方のために、当院では**鎮静剤(眠くなるお薬)を使用した検査を行っています。 多くの方が「気づいたら終わっていた」「寝ている間に検査が済んだ」**とおっしゃいます。

まとめ

「ゲップが止まらない」という症状は、胃からのSOSです。

  • 生活習慣を見直しても止まらない

  • 市販薬を2週間飲んでも治らない

  • 40歳以上で、一度も胃カメラを受けたことがない

これらに当てはまる方は、ぜひ一度、平野区のやまおか内科クリニックへご相談ください。 「なんでもなかったね」と笑って確認するために、検査を受けましょう。

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当院の胃カメラについてはこちら ▶

 

この記事を書いた専門医
院長:山岡 祥

やまおか内科クリニック 院長

山岡 祥 Sho Yamaoka

  • ✅ 日本消化器病学会 専門医
  • ✅ 日本消化器内視鏡学会 専門医
  • ✅ 日本内科学会 総合内科専門医

「検査は怖い」というイメージを変えるため、鎮静剤を使用した苦痛の少ない内視鏡検査を行っています。平野区・生野区・東住吉区の地域医療に貢献します。胃カメラに関する不安があれば、お気軽にご相談ください。

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