糖尿病の治療費・検査費用

糖尿病の治療費はいくら?診察・検査・薬・インスリンの費用を解説

「糖尿病の治療には毎月いくらかかる?」「HbA1cの検査はいくら?」「インスリンやマンジャロを始めると費用は高くなる?」といった疑問に、診察料・管理料・検査料・薬剤費に分けてわかりやすく解説します。

クリニックでかかる費用の基本
診察料+管理料+検査料

さらに薬を処方した場合は、薬局で「薬剤費+調剤にかかる費用」が加わります。

※以下は2026年度の診療報酬・薬価をもとにした目安です。実際の自己負担額は診療内容、保険の種類、各種加算、公費制度などによって異なります。

まず知っておきたい糖尿病の費用の考え方

診察料
初診料・再診料受診そのものにかかる基本料金です。
管理料
生活習慣病管理料・自己注射管理料など通院管理、自己注射、自宅での血糖測定などにかかる費用です。
検査料
血糖・HbA1c・採血など必要な検査内容に応じて加算されます。
薬剤費
内服薬・注射薬薬局での薬剤費・調剤費が別途かかります。

1.診察にかかる基本的な費用

初めて受診する場合には初診料、その後の定期通院では原則として再診料がかかります。

項目 総点数 3割負担 1割負担
初診料 291点 約870円 約290円
再診料 76点 約230円 約80円

実際の窓口負担には、診療内容によって各種加算などが加わることがあります。

2.糖尿病診療の「管理料」とは?

糖尿病では、診察料や検査料とは別に、治療内容に応じた「管理料」がかかります。代表的なのが、飲み薬を中心に継続管理する場合の生活習慣病管理料(Ⅱ)と、インスリンやマンジャロなどを自己注射する場合の在宅自己注射指導管理料です。

さらに、インスリン治療などで自宅血糖測定を行う場合には、血糖自己測定器加算やFreeStyleリブレに関する加算が加わることがあります。

生活習慣病管理料(Ⅱ)

糖尿病では、血糖値・HbA1cだけでなく、血圧、体重、食事、運動、薬物療法、合併症、治療目標などを継続的に確認します。こうした総合的な管理を評価する診療報酬が生活習慣病管理料です。

項目 総点数 3割負担 1割負担
生活習慣病管理料(Ⅱ) 333点 約1,000円 約330円

ポイント生活習慣病管理料(Ⅱ)は原則として月1回算定されます。検査費用は含まれず、必要に応じて行った血糖、HbA1c、血液検査などは別途算定されます。

インスリン・マンジャロなどの在宅自己注射指導管理料

インスリンやマンジャロなどを自宅で注射する場合には、薬剤費とは別に在宅自己注射指導管理料があります。自己注射の方法、投与量の調整、副作用や低血糖への対応、注射スケジュールなどを継続的に管理するための費用です。

自己注射の回数など 総点数 3割負担 1割負担
月27回以下 650点 約1,950円 約650円
月28回以上 750点 約2,250円 約750円
複雑な場合 1,230点 約3,690円 約1,230円

マンジャロは週1回の注射なので、通常は「月27回以下」の区分となります。毎日自己注射を行うインスリン治療では、注射回数により「月28回以上」の区分となることがあります。

生活習慣病管理料との関係糖尿病に対して在宅自己注射指導管理料を算定している場合、生活習慣病管理料(Ⅱ)を重ねて算定する仕組みではありません。

自宅で血糖値を測定する場合の費用

インスリン治療などでは、自宅で血糖値を測定することがあります。血糖測定器、センサー、穿刺針などの費用は、条件を満たす場合に「血糖自己測定器加算」として保険診療で評価されます。

1か月の測定回数 総点数 3割負担 1割負担
月20回以上 350点 約1,050円 約350円
月30回以上 465点 約1,400円 約470円
月40回以上 580点 約1,740円 約580円
月60回以上 830点 約2,490円 約830円
月90回以上 1,170点 約3,510円 約1,170円
月120回以上 1,490点 約4,470円 約1,490円
FreeStyleリブレ(リブレセンサー) 1,250点 約3,750円 約1,250円

FreeStyleリブレについてFreeStyleリブレは診療報酬上「間歇スキャン式持続血糖測定器」に該当します。すべての糖尿病患者さんが保険適用になるわけではなく、インスリン治療など一定の条件があります。

3.血糖値・HbA1cなどの検査費用はいくら?

糖尿病だからといって、毎月すべての検査を行うわけではありません。

当院ではHbA1cは原則として2か月に1回測定しています。HbA1cを測定しない月は血糖値を中心に確認し、肝機能・腎機能・脂質・尿検査などは患者さんの状態に応じて定期的に行います。

血糖値だけを測定する場合

内容 点数
血糖(グルコース) 11点
生化学的検査(Ⅰ)判断料 144点
静脈採血料 40点
合計 195点
3割負担 約590円
1割負担 約200円

血糖値+HbA1cを測定する場合

HbA1cは、直近1〜2か月程度の平均的な血糖状態を反映する重要な指標です。

内容 点数
血糖(グルコース) 11点
HbA1c 49点
生化学的検査(Ⅰ)判断料 144点
血液学的検査判断料 125点
静脈採血料 40点
合計 369点
3割負担 約1,110円
1割負担 約370円

血糖+HbA1c+尿検査+詳しい採血を行う場合

糖尿病では、血糖に加えて肝機能、腎機能、LDL・HDLコレステロール、中性脂肪、尿酸、電解質、尿蛋白、尿糖などを定期的に確認します。ここでは、生化学検査を10項目以上行った場合を例にします。

内容 点数
生化学検査10項目以上 103点
HbA1c 49点
尿中一般物質定性半定量検査 26点
生化学的検査(Ⅰ)判断料 144点
血液学的検査判断料 125点
静脈採血料 40点
合計 487点
3割負担 約1,460円
1割負担 約490円

4.高価な薬だけが「良い糖尿病治療」ではありません

糖尿病治療薬には、比較的安価な薬から新しい注射薬まで多くの選択肢があります。新しい薬や高価な薬が、すべての患者さんにとって最適とは限りません。

当院では、血糖コントロール・安全性・合併症・体重・年齢・生活スタイル・費用負担を総合的に考えて治療薬を選択しています。

糖尿病治療でよく使う薬と1か月の薬剤費

※以下は薬剤そのものの自己負担額の目安です。実際の薬局での支払額には、調剤基本料や服薬管理にかかる費用などが別途加わります。

DPP-4阻害薬

ジャヌビア・トラゼンタ・エクアなど

血糖値が高いときにインスリン分泌を助ける薬です。日本では広く使用されています。

3割負担約290〜1,050円/月
1割負担約100〜350円/月
SGLT2阻害薬

フォシーガ・ジャディアンス・カナグル・スーグラなど

尿中にブドウ糖を排泄して血糖を下げます。患者さんによっては心臓や腎臓への効果も考慮します。

3割負担約1,200〜1,500円前後/月
1割負担約400〜500円前後/月
GLP-1受容体作動薬

リベルサス

GLP-1受容体作動薬でありながら、1日1回内服するタイプの薬です。

3割負担約1,290〜4,510円/月
1割負担約430〜1,500円/月
GIP/GLP-1受容体作動薬

マンジャロ

週1回自己注射する薬です。5mgを4本使用した場合の目安です。

3割負担約4,620円/月
1割負担約1,540円/月
ビグアナイド薬

メトホルミン(メトグルコなど)

古くから使用されていますが、現在でも2型糖尿病治療の重要な選択肢です。比較的薬剤費が安いことも特徴です。

1日量 3割負担 1割負担
500mg/日 約100円 約30円
1,000mg/日 約190円 約60円
1,500mg/日 約290円 約100円
2,000mg/日 約390円 約130円

薬の値段だけで治療薬を決めるわけではありません腎機能、心血管疾患、肥満、低血糖のリスクなどによっては、多少薬剤費が高くてもSGLT2阻害薬やGLP-1関連薬を使用するメリットが大きい場合があります。逆に、状態が安定している方では、メトホルミンなど比較的安価な薬を中心に十分な治療効果が得られることもあります。

5.実際の受診ではいくらくらい?

ここでは、当院でよくある診療パターンを例に「診察料+管理料+検査料」を合計してみます。

CASE 1

飲み薬で治療中・血糖だけを測る月

当院ではHbA1cを原則2か月に1回測定しているため、HbA1cを測定しない月には血糖値を中心に確認します。

再診料 76点
生活習慣病管理料(Ⅱ) 333点
血糖関連検査 195点
合計 604点
3割負担 約1,810円
1割負担 約600円

CASE 2

飲み薬で治療中・血糖+HbA1cを測る月

再診料 76点
生活習慣病管理料(Ⅱ) 333点
血糖+HbA1c検査 369点
合計 778点
3割負担 約2,330円
1割負担 約780円

CASE 3

マンジャロ5mgを使用し、血糖+HbA1cを測る月

再診料 76点
在宅自己注射指導管理料 650点
血糖+HbA1c検査 369点
合計 1,095点
3割負担 約3,290円
1割負担 約1,100円

これにマンジャロ5mg 4本の薬剤費として、3割負担で約4,620円、1割負担で約1,540円程度が加わります。

CASE 4

インスリン+自己血糖測定(月30回)の場合

再診料 76点
在宅自己注射指導管理料 650点
血糖自己測定器加算(月30回以上) 465点
血糖+HbA1c検査 369点
合計 1,560点
3割負担 約4,680円
1割負担 約1,560円

ここにインスリンそのものの薬剤費などが加わります。

治療費が心配な方もご相談ください

糖尿病は長期間にわたって治療を続ける病気です。どれほど効果の高い治療でも、費用負担が大きすぎて継続できなければ、長期的には良い治療とはいえません。

  • できるだけ薬代を抑えたい
  • 今飲んでいる薬は高い?
  • インスリンを始めると毎月いくら増える?
  • マンジャロを使うと1か月いくら?
  • FreeStyleリブレを使った場合の費用は?
  • 採血は毎月すべて必要?

こうした費用についても、診察時に遠慮なくご相談ください。

糖尿病の治療内容と費用について医師に相談するイメージ
治療効果だけでなく、長く続けられる費用とのバランスも大切です。

よくある質問

Q

糖尿病では毎月HbA1cを測りますか?

A

当院では、HbA1cは原則として2か月に1回測定しています。HbA1cを測定しない月には血糖値を中心に確認し、必要に応じてその他の検査を行います。

Q

血糖値だけの検査はいくらですか?

A

血糖検査、検体検査判断料、採血料を合わせたモデルでは195点です。自己負担は3割で約590円、1割で約200円が目安です。

Q

血糖とHbA1cを測るといくらですか?

A

血糖、HbA1c、各検体検査判断料、採血料を合わせると369点です。3割負担で約1,110円、1割負担で約370円が目安です。

Q

詳しい血液検査をするといくらですか?

A

血糖、HbA1cに加えて、生化学検査10項目以上と尿検査を行うモデルでは487点です。3割負担で約1,460円、1割負担で約490円が目安です。

Q

インスリンを始めると費用は高くなりますか?

A

飲み薬だけの場合と比較すると、在宅自己注射指導管理料や自己血糖測定に関する費用が加わるため、自己負担額が増えることがあります。使用するインスリンの種類・量や血糖測定回数によって費用は変わります。

Q

FreeStyleリブレは保険で使えますか?

A

インスリン治療中など一定の条件を満たす場合には、FreeStyleリブレ(リブレセンサー)を保険診療で使用できることがあります。すべての糖尿病患者さんが保険適用となるわけではないため、診察時に治療内容を確認して判断します。

Q

費用が心配なのですが、安い薬を希望できますか?

A

もちろんご相談いただけます。治療効果や安全性、合併症の状態を確認したうえで、ジェネリック医薬品や比較的薬価の低い薬も含め、無理なく継続できる治療方法を一緒に検討します。

院長紹介

やまおか内科クリニック院長 山岡祥

やまおか内科クリニック 院長

山岡 祥 Sho Yamaoka

大阪大学医学部医学科 卒業。糖尿病をはじめとする生活習慣病、消化器疾患、内視鏡診療など幅広く診療しています。

日本内科学会認定 総合内科専門医
日本消化器病学会認定 消化器病専門医
日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医
日本糖尿病協会 登録医

参考情報

  • 厚生労働省 診療報酬点数表(2026年度)
  • 厚生労働省 薬価基準収載品目リスト
  • 日本糖尿病学会 糖尿病診療ガイドライン
  • 日本糖尿病協会 糖尿病に関する患者向け情報

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大阪市平野区を中心に、生野区・東住吉区などからも糖尿病の患者さんを診療しています。

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