「何度も激しい下痢や腹痛が起こり、便に血が混じる…」

「医療機関で『潰瘍性大腸炎』と診断され、これからの生活や治療に強い不安を感じている…」

潰瘍性大腸炎(UC)は、大腸の粘膜に慢性の炎症や潰瘍ができる原因不明の免疫疾患であり、国の指定難病にも登録されています。10代〜30代の比較的若い世代に発症しやすい特徴があり、症状が良くなる「寛解(かんかい)」と、悪化する「再燃(さいねん)」を繰り返すため、適切な薬物治療と定期的な管理が欠かせません。当院では、日本消化器病学会および内視鏡学会の専門医が、患者様の毎日の安心とQOL(生活の質)を守るための専門的なサポートを行っています。

OUR SUPPORT

当院で対応できること

  • 潰瘍性大腸炎の診断・治療相談
  • 大腸カメラによる診断・定期的な経過観察
  • 5-ASA製剤(リアルダ・アサコール等)の継続処方
  • 症状安定後の大学病院・総合病院からの転院相談
  • 指定難病受給者証の更新に必要な臨床調査個人票の作成
  • 生物学的製剤・自己注射製剤(ヒュミラ・ステラーラ等)の継続管理の相談

潰瘍性大腸炎(UC)とは?どのような病気か

潰瘍性大腸炎(Ulcerative Colitis:略称UC)とは、大腸の粘膜(主に直腸から奥へと連続的)に、慢性的な炎症、浅い傷(びらん)、あるいは深い傷(潰瘍)ができてしまう炎症性腸疾患(IBD)です。

本来、外敵から体を守るはずの免疫システムが異常を起こし、自分自身の大腸の粘膜を攻撃してしまうことが主な原因と考えられています。日本では患者数が年々増加傾向にありますが、適切な内服薬によるコントロールを継続できれば、健康な方と全く変わらない社会生活、仕事、学業、妊娠・出産を送ることが十分に可能な時代になっています。

長引くお腹の不調に要注意:見逃してはいけない初期症状

潰瘍性大腸炎は、風邪による急性腸炎などとは異なり、数週間〜数ヶ月にわたって症状が持続、または一端治まってもすぐに繰り返すのが特徴です。もし以下のような症状がみられる場合は、お早めに消化器内科を受診してください。

🩺 潰瘍性大腸炎を疑う主なサイン:

  • 持続する血便・粘血便: 便に真っ赤な血液や、ゼリー状の粘液に血が混ざったもの(粘血)が付着する。
  • 慢性的な下痢・頻回のお通じ: 数週間以上にわたって泥状便や水様便が続き、1日に何度もトイレに駆け込む。
  • 繰り返す腹痛: 特に下腹部や左脇腹あたりに、排便前後にキリキリとした鈍痛や強い痛みに襲われる。
  • 全身の症状(重症化の兆候): 炎症の悪化に伴う発熱、急激な体重減少、持続する貧血、強い倦怠感など。

※「少しお腹が弱いだけ」「軽い痔のせいだろう」と市販薬で様子を見ているうちに粘膜の炎症が広がり、急激に悪化して入院が必要になるケースもあります。早期発見・早期加療が寛解への一番の近道です。

潰瘍性大腸炎の確実な「診断」と最新の「治療」

◆ 診断に不可欠な「大腸カメラ検査」

潰瘍性大腸炎(UC)の診断には、診察や問診採血に加えて、大腸カメラ(大腸内視鏡検査)による大腸粘膜の直接的な観察が重要です。当院では、炎症を起こしてデリケートになっている腸壁を傷つけないような丁寧な検査を実施しています。鎮静剤を用いて「うとうとと眠っている間」に苦痛を軽減した、内視鏡専門医による精密検査が可能です。大腸がんやクローン病、感染性腸炎などとの鑑別を行い、粘膜の一部を採取(生検)して病理診断に回すことで確定診断を下します。

◆ 基本となる「薬物療法」(寛解導入と寛解維持)

治療の基本は、大腸の炎症を抑え、症状がなく大腸粘膜が正常な状態(寛解)を長く維持するための薬物療法です。主に以下の薬剤を病変の範囲や重症度(軽症・中等症・重症)に合わせて選択します。

  • 5-ASA製剤(基本薬): リアルダ、アサコール、ペンタサなどの内服薬や、直腸の炎症にダイレクトに効く坐薬・注腸剤。腸の粘膜で直接炎症を鎮める最重要のベースドラッグです。
  • 副腎皮質ステロイド薬: 症状が激しく悪化している時期(活動期)に、一時的に炎症を強力に抑え込むために使用します(長期のダラダラとした服用は原則避け、寛解したら徐々に減量・中止します)。
  • 免疫調節薬・分子標的治療薬: 上記の治療でコントロールが困難な場合、免疫の暴走をピンポイントで遮断する最新の薬剤(局所処置や高度医療)を検討します。

🍽️ 潰瘍性大腸炎の方の「日々のごはん・食事管理」でお悩みの方へ

当院のコラム『潰瘍性大腸炎と食事 ~日々の食事で気をつけるべきポイント~』は、非常に多くの患者様にお読みいただいている人気記事です。寛解期・活動期ごとの具体的なおすすめ食材などを専門医が詳しく解説しています。

💡 食事コラムを詳しく読む ➔

こんな症状は早めの受診・入院が必要です

潰瘍性大腸炎は、適切な薬物治療を行っていても、過度なストレス、過労、感染症(感染性腸炎など)をきっかけに、急激に炎症が悪化(急性増悪)することがあります。以下のような症状が現れた場合は、「しばらく様子を見よう、次の予約日まで待とう」とせず、直ちに当院を受診してください。状態によっては、速やかに連携する総合病院での入院・集中的な加療が必要な場合があります。

  • ⚠️1日に6回以上の激しい下痢が続き、お通じのほとんどが血液や粘液である。
  • ⚠️37.5℃以上の発熱が持続し、体が小刻みに震えたり強い悪寒がしたりする。
  • ⚠️脈拍が1分間に90回以上になり、じっとしていても動悸や息切れがする。
  • ⚠️激しい腹痛でお腹を触るだけで飛び上がるほど痛い、または貧血で立ちくらみがする。

長期経過では定期的な大腸カメラが重要です

◆ 潰瘍性大腸炎と大腸がんの関係

潰瘍性大腸炎と診断されてから「発症して7〜8年」が経過した患者様は、お腹の調子が完全に安定していても、健康な方に比べて大腸がんを合併するリスクが高くなることが明らかになっています。これは、長期間にわたって大腸の粘膜が慢性的な炎症(くすぶり)に晒され続けることで、遺伝子が傷つき、がん細胞が発生しやすくなるためです(これを「炎症関連大腸がん」と呼びます)。

症状がないからといって通院を中断したり、内視鏡検査を何年も受けていなかったりすると、気づかないうちにがんが進行してしまう恐れがあります。目安として、年に1回(または1〜2年に1回)、粘膜全体をチェックする定期的な大腸カメラ検査が世界的なガイドラインでも推奨されています。

過敏性腸症候群(IBS)などの機能性の腹痛とは異なり、潰瘍性大腸炎における定期大腸カメラは、単に「大腸粘膜の炎症を見る」ためだけではなく、「顕微鏡レベルの超初期のがん(異形成:ディスプラジア)を隅々まで探し出す」という重要な役割(サーベイランス)を担っています。

「毎年受ける大腸カメラは、下剤も検査もツラくて苦痛だ…」というイメージから、検査を先延ばしにしてしまう患者様も少なくありません。当院では、炎症を抱える患者様の負担を減らすために、鎮静剤を使用して眠っている間に完全に無痛の状態で終わる大腸カメラを提供しています。また、検査中に小さなポリープや怪しい病変が見つかった場合は、その場で安全に組織を採取、または日帰り切除を行う体制を整えています。ツラい検査を「安心で楽な検査」に変えることで、難病からがんへの進展を未然に、かつ確実に防ぎます。

医療費助成(指定難病受給者証)の条件と「当院での更新手続き」について

潰瘍性大腸炎は国の「指定難病」に登録されているため、一定の基準を満たすことで、月々の治療費や検査費、お薬代の自己負担を大幅に軽減できる「特定医療費(指定難病)受給者証」の交付・助成を受けることができます。

◆ 医療費助成が受けられる条件

国の定める診断基準を満たした上で、以下のいずれかの条件に該当する場合に助成対象となります。

  • 重症度分類基準: 腸の炎症や排便回数、血便の程度などが「軽症の上限、中等症、重症」の基準に該当すると医師が判断した場合。
  • 軽症高額該当(軽症の方も対象になります): 症状自体は「軽症」に該当する方であっても、治療が長期にわたる場合、指定難病にかかる月々の総医療費(10割分)が「33,330円」を超える月が年間で3回以上ある場合は、特例として医療費助成が受けられます(リアルダやアサコール等の5-ASA製剤を毎日しっかり服用されている方は、多くの場合この基準を満たします)。

✨ 当院は「難病指定医」です。毎年の受給者証更新もお任せください

医療費助成を受けるため、また年に1回必ずやってくる「受給者証の更新手続き」には、都道府県から指定を受けた『難病指定医』による診断書(臨床調査個人票)の発行が必要となります。
当院の院長は大阪府から認可を受けた「難病指定医」ですので、新規の申請書類はもちろん、毎年の更新申請に伴う診断書の発行、定期採血、内視鏡モニタリング報告書の作成にまですべて対応可能です。「更新手続きのためだけに、わざわざ大病院の長い待ち時間に並び直す」必要はありません。当院でいつもの治療を行いながら、スムーズに難病更新のお手続きを進めていただけます。

大学病院や総合病院からの「処置・継続処方」の受け入れが可能です

潰瘍性大腸炎と最初に診断された際、まずは安心のために大きな大学病院や総合病院の専門外来に通院を始められる方がほとんどです。しかし、適切な治療によって症状が「寛解(安定)」している時期に入っても、以下のようなお悩みを抱えておられませんでしょうか。

  • 「薬をもらうだけなのに、総合病院の長い待ち時間で半日以上潰れてしまう」
  • 「平日の昼間しか外来が空いておらず、仕事や学校を毎回休まなければならない」
  • 「転居や進学、就職を機に、身近なかかりつけの消化器専門クリニックに転院したい」

大阪市平野区のやまおか内科クリニックでは、各基幹病院(総合病院)と緊密に地域医療連携をとっており、症状が安定している患者様の「いつものお薬(リアルダ、アサコール等の5-ASA製剤)の継続処方・定期管理」をスムーズに引き継ぐことが可能です。もちろん、先述の指定難病医療費助成の更新もすべて当院で完結いたします。

💉 生物学的製剤(自己注射)の継続処方・管理も可能です

潰瘍性大腸炎の高度な治療として、大病院で生物学的製剤(ヒュミラ、ステラーラ、シンポニー、オンボーなど)や「自己注射」を導入されている患者様の引き継ぎ・維持管理にも当院は完全対応しています。

「高度な自己注射製剤は総合病院でしか処方してもらえない」と思われている方は非常に多いですが、難病指定医かつ消化器病専門医である当院では、これまで大病院で使用していた自己注射製剤をそのまま当院で継続して処方し、定期チェックを行うことが可能です。

これにより、大病院と同等レベルの高度な難病維持治療を受けながら、クリニック特有の「スムーズな会計・短い待ち時間・土曜や夜間の通やすさ」というメリットを最大限に享受していただけます。転院をご希望の際は、現在の主治医の先生から紹介状(診療情報提供書)をいただき、お持ちの上ご来院ください。総合病院での検査や治療が必要な場合は速やかに、受診の調整を行いますのでご安心ください。

潰瘍性大腸炎に関するよくある質問(FAQ)

Q

潰瘍性大腸炎は一度診断されたら、一生薬を飲み続けなければいけませんか?

A

原則として、症状が全くない寛解期であっても、お薬の継続(寛解維持療法)が必要です。
UCは根本的な原因が完全に解明されていないため、お薬を途中でやめてしまうと、非常に高い確率で腸に再び激しい炎症が起きる(再燃する)ことが分かっています。自己判断で中止せず、主治医と相談しながら細く長くお薬を継続し、腸の粘膜を「良い状態」のまま眠らせておくことが最も安全で大切な戦略です。

Q

日常生活や食事で特に気をつけるべきことはありますか?

A

症状が落ち着いている「寛解期」であれば、過度な食事制限は原則不要です。
バランスの良い食事をベースに、仕事や趣味、スポーツを思いきり楽しんでいただけます。ただし、お腹がキリキリ痛むような「活動期(悪化時)」には、高脂肪な食事、刺激の強いスパイス、アルコール、過度なカフェインや食物繊維を一時的に控え、胃腸に優しい消化の良い食事に切り替える必要があります。また、過度な睡眠不足やストレスは再燃のきっかけになりやすいため、規則正しい生活リズムの維持が推奨されます。

長引く下痢・血便のご相談、指定難病の更新や転院手続きについて

当院は大阪市平野区(JR大和路線「平野駅」徒歩9分)に位置し、平野区内だけでなく周辺の生野区や東住吉区からも多くの炎症性腸疾患(IBD)でお悩みの患者様にご来院をいただいております。

24時間受付:WEB来院予約はこちら

当院の苦痛に配慮した「大腸カメラ検査」の詳細はこちら ➔

この記事を書いた人
やまおか内科クリニック院長 山岡 祥

【所属・資格】
・日本内科学会認定 総合内科専門医
・日本消化器病学会認定 消化器病専門医
・日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医

参考文献)
日本消化器病学会 炎症性腸疾患ガイドライン
厚生労働省健康局難病対策課 難病の患者に対する医療等に関する法律の概要
難病情報センター
どんな制度?|難病医療費助成制度

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